緑の水辺
薬用植物紹介

アケビ
Akebia quinata Decne

アケビ科(Lardizabalaceae)の落葉性または半常緑性のつる性の木本で、つるは長く延びて3m以上となり、太いものでは径が1.5cmに及ぶ。淡紫色の花は4月頃、房なりに垂れて下向きに咲く。雌雄同株で雌花は大きいが数は少なく、雄花は数は多いが小さい。花弁に見えるのは萼片であり、普通は3枚または4枚である。秋頃に熟した果実は果皮が紫色で果肉は綿のように白くて柔らかく、淡い甘みがある。
日本では木質化したつる性の茎部を「木通(モクツウ)」として用い、薬理的には利尿作用、抗菌作用などを有する。
同属植物にはミツバアケビ(A.trifoliate Koidzumi)、ゴヨウアケビ(A.pentaphylla Makino)などがある。

木通(モクツウ)

採取時期:9月、茎部を切り取り、外皮を削り、陰干しにする。

調製法:水に浸して十分ふやけたところで刻み、風通しのよいところで乾燥させる。

性味:性は寒、味は苦

帰経:心・肺・小腸・膀胱経

成分:hederagenin、oleanolic acidをゲニンとするサポニン(アケボシド類)など

用法・用量:
尿量減少、むくみに煎用するか、配合剤の原料とする。あまりに大量に用いないこと(1日最大分量10g)
尿量減少には成人量1日10gを水約600mLで煎じ、食前または食間に3分服する。
漢方処方:尿路疾患用薬と見なされる処方などに少数例配合されている。
(例:五淋散、加味解毒湯、消風散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯など)
その他:日本では木通としてアケビが用いられているが、中国では地方によって木通の基原植物が異なっており、日本では市場性はない。

 関木通:ウマノスズクサ科植物(Aristolochia manshuriensis Kom.)
     成分としてアリストロキア酸を含む。
 小木通:キンポウゲ科植物(Clematis armandi Franch.)
 白木通:アケビ科植物(Akebia trifoliate Koidz.)

(写真、文ともに奈良県薬事指導所提供)




ホームページに戻る 植物メニューに戻る


(C) Nara Pharmaceutical Association