緑の水辺 薬用植物紹介 |
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シソ科(Labiatae)の多年草で、日本、中国、シベリア東部の原野、路傍に自生する。茎は四角形で若いときは直立し、高さ5〜25cm 、花が終わると倒れて横に這い、つる状によく伸び、節間から根をおろす。 葉は対生、柄があり、鈍鋸歯をもつ腎円形、シソとハッカの両方に似た香りがある。 4〜5月頃葉腋に淡紅紫色唇形の花を1〜3個付ける。 垣根を通り越してよそに侵入するので、垣根通しがつまって「垣通し」の名がついた。葉が丸いので銭に見立てて、また葉が茎に連続してついているので、「連銭草」といわれている。 全草を4〜5月頃、花の咲いている時期に刈り取り、陰干ししたものを連銭草といい、煎用する。 民間で解熱、利尿、強壮薬として用いる(10〜15g/日、3回/日)。 また、小児疳症薬(5g/日、3回/日)として知られ、そのため「疳取り草」の別名がある。 俗にいう疳の虫で腺病質でひきつけを起こしやすく、腹をこわしたり風邪を引きやすい子供に特に用いる。 血糖降下作用はタラノキ皮よりも強く、糖尿病薬として用いる(気長く服用)。 成分はリモネン、シネオール、メントン等の芳香性精油成分及び苦味質やコリンなどを含む。 |
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(写真、文ともに奈良県薬事指導所提供) |
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