子どもの病気、予防接種
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はじめに
このページに書いてある事は、あなたのかかりつけのお医者さんの言うことや本に書いてあることとは違うかもしれません。子供の体は子供のものです。でも自分で判断できないのですから、どのようにしてやるかは親の責任です。このページをかいているのは、小さな命を授かり、どうやって育てていいのか悩んでいる一人の父親です。さあ、いっしょに考えましょう。
たばこを食べた?
たばこ一本に含まれるニコチンは乳幼児の致死量に十分とされています。実際に飲み込まれる量は少なく、吐き気を催す作用があり吐き出されるため体内への吸収量は少ないことが多いのです。とりあえず幼児の死亡例はないそうです。ニコチンは水に良く溶けるため、灰皿の水がもっとも危険です。ジュースやビールの空缶を灰皿にするのは絶対に止めましょう。
症状は15-30分で出てきます。1)口の中の焼ける感じ、唾液(よだれ)の増加、腹痛・下痢、吐き気、嘔吐。2)顔色が悪くなり、脈が速くなる。血圧上昇。3)脱力感、力が入らずぐったりする。4)重症の場合、意識障害、けいれん、呼吸停止、不整脈、、、、てあて症状は早期に生じます、2時間で症状が出ないときは安心して大丈夫。吸収を防ぐため、口から物を取らない(牛乳などを飲ませない)。無理に吐かせるのは、けいれんを起こしたり、肺の方へ入ることがあるのでいけません。1/2本以上食べたのが明らかなら入院して様子を見たほうがよいでしょう。
熱
体温は変動、個人差が大きいものです。体温計の数字より、元気さや顔つきに注意しましょう。元気さえよければたいした病気ではないことが多いものです。3日も熱が続くと心配になるものですが、機嫌が悪くなければ様子を見ていると、2歳以下の子だと、そのうち発疹が出て熱が下がることがほとんどです(例 突発性発疹)。けれども、だんだん弱ってくるとか熱以外にほかの症状が強い、ような場合は診察を受ける必要があります。
5日以上続く(医者が言う不明熱)時は元気に関わらず診察を受けましょう。調べても異常がない場合、たいてい感染後の高体温症か体質性高体温症といわれるもので心配ないものです。
どんな熱でも、水分を十分与え、寒そうなら暖め、暑そうなら涼しく。ひきつける子や、ひどく苦しそうなときは解熱剤を使う。(「何度になったら使うのか」とよく聞かれますが「聞かれるから38度5分といっとくけど、ご機嫌に遊んでたらいらないし、ぐたっとしたら使うんですよ。引きつけたことのある人は、早めに。」と答えています。)
ひきつけ
たいてい数分で治まるので、周りがあわてないことが大事です。口をこじ開けて割り箸を入れたりするのはかえってよくありません。衣服をゆるめ、布団にそっと寝かせて、熱があれば体を冷やします。息をしやすいように肩の下にタオルなどのうすい枕を入れます。吐きそうにするときには窒息を防ぐために顔をからだごとすこし右の方へ向けて寝かせます。目をつり上げて、顔色が悪くなりがくがくとけいれんするのを見るのは、医者でもいやなものですが、ひきつけそのもので死ぬことはありません。20-30分以上も止まらないようなら、注射などによる治療が必要です。
熱をともなって短時間でおさまるのは、たいてい「熱性けいれん」といわれる無害なものです。大人でも高熱のときに、ふるえが来たりするのが、子どもでは大袈裟に出ていると考えたらいいでしょう。かなり多くの子どもがこのようなけいれんを経験しますから、1度や2度ひきつけたからといって、脳に異常があるのではないかと心配する必要はありません。成長するにしたがって、少なくなり、5歳頃にはなくなるのが普通です。
ただ、あまり回数の多いときや、ひきつけの時間が長く10分20分と続く場合は、脳波など詳しい検査を受ける方がよいでしょう。熱がないのにひきつける子もよく調べてもらった方がよいでしょう。(てんかん、脳内の異常のほか中毒や新陳代謝の異常などが見つかることがあります)
引き付ける子は、かぜなどのとき、熱が出たときに工夫が必要です。衣服はゆったりとして、冷たい水分を十分にあげて、頭を冷やしたりして、かかりつけの医者に解熱剤とひきつけどめをもらっておいて、早めに飲ますのは効果があります。
せき、ぜいぜい、ぜんそく?
かぜの後など、なかなか咳が止まらないことがよくあります。百日ぜき?肺炎?喘息?と心配になるでしょうが、機嫌も元気もよく生活に差し支えなければ放っておいても大丈夫です。しかし、元気がなかったり、よる目が覚めてしまったり、吐いてしまうような場合は、薬も必要でしょう。
赤ちゃんや小さい子どもではぜいぜいすることは珍しくありません。多少苦しそうにみえても、元気があり夜も何とか眠っているのなら「喘息」と心配することはないでしょう。喘息は、呼吸の通りが悪くなって起こるもので、青ざめて眠れないような呼吸困難が起こります。そういうことがなければ、普通のかぜの手当てをしていればよいはずです。
喘息**まだ途中です**
百日咳
咳が続くとこの病気を心配される方も多いでしょう、けれども、アデノウイルスや、マイコプラズマによる咳も似たような症状になることが珍しくありません。血液の検査だけでもはっきりとは決められません。新生児ならともかく、少し大きくなった子供では命に関わることもまず無いのでそう心配しなくてもいいのです。
はじめはふつうの風邪と同じような咳ですが、だんだん激しくなり、せき込むと顔を真っ赤にするほどで、そのあとひゅーと息をするような状態が、起こります。潜伏期間は10日から2週間、この間、または咳が出だして早い頃にエリスロマイシン(最近はクラリスロマイシンもよく使われる)という抗生物質を飲むとかなり押さえられます。
高熱を出したり、あえいで息が詰まるような様子の時は入院が必要なことがあります。(診断が確定したら「隔離」することになっています)
マイコプラズマ肺炎
肺炎という病名ですがあまり心配することはありません。マイコプラズマという病原体によるもので、命に関わるようなことはまずありません。咳が長く、強いのが特徴で、レントゲンで見ると特徴的な影の出かたで診断されます。有効な抗生物質があります。
非常に呼吸が苦しく、熱が出て顔色も悪いような場合には、細菌性のいわゆる「肺炎」が疑われます。特にはしかやインフルエンザのときには心配です。入院して治療を受ける必要があります。
発疹(ぶつぶつ ほっしん)
写真 病名を聞くと何かすごい病気のようですが、実は溶連菌というのはどこにでもいる細菌です。以前には溶連菌感染の後に起こる余病のために怖がられていたのです。一つはリウマチ熱というもので心臓弁膜の病気を起こすことがあるのですが、現在では非常にまれなことですし、その治療も進歩しています。もう一つは腎炎ですが、これも減っているようです、またこの腎炎は急性で、短期間で治ってしまうものがほとんどです。
溶連菌感染症そのものは、扁桃腺がはれ、時に顔やからだに赤く細かい発疹が出ることがありますが、特別な病気というほどのものではありません。喉が痛いだけ、あるいはかぜ程度の症状しか分からないことが珍しくありません。
このように、むやみに怖がることはないのですが、きちんと治療することは大事です。ペニシリンを始め、有効な抗生物質を、十分な期間飲む必要があります。
りんご病(伝染性紅斑)
頬がりんごのように赤くなるのでりんご病です 写真。手足や体も薄く赤くなることもあります。発疹はしばらく続きますが、この時期にはもうウイルスをうつす心配はないので、普通に生活して、学校を休む必要はありません。(溶血性疾患を持つ子どもの場合は特別の注意が必要です。)
はしか(麻疹 ましん)
写真1
写真2
はしかは油断できない病気です。伝染力も強く、余病も起こしやすく、現在でも命に関わることもあるのです。
せき、くしゃみでうつり、季節による違いはあまりありませんが、春先から初夏にはやります。
潜伏期間は10-12日で、始めは風邪のような症状で、せき、くしゃみ、鼻水などから始まり、
目が充血して潤んできます(3-4日)。熱も高くなりますが、ちょっと落ち着いたかなと思ったころに
さらに高熱となって、発疹が生じます(5日くらい)。発疹は髪の生え際から顔、体、足へと広がります。
少し盛り上がった赤い発疹ですが、次第に融合して赤黒くなります。その後熱が下がり、褐色の色素沈着がしばらく残ります。
感染してすぐガンマグロブリンという注射をすると、発症の予防、軽症化ができます。家族の場合発疹を生じた日を感染4日目とかんじょうします。
手当ては、暑すぎず寒すぎず、水分を十分に、中耳炎や肺炎には抗生物質もつかいます。日本で「はしかの子を冷やすな」といわれているのは迷信です。
三日ばしか>(風疹)
写真1
写真2
写真3
風疹は小児の急性感染症の中では、最も予後のよい病気のひとつですが、妊娠中の女性がかかると、死産、流産、先天奇形の原因となることがあるので
うつさないように気をつけるのが大事です。潜伏期は2週間から20日。幼児では軽く、熱もあまりでませんが、小学生より上になると熱がでたり、
関節が痛んだりします。リンパ節が腫れることもあります。数日で治りますし、特に効く薬もありません。
水ぼうそう(水痘)
写真 1特徴的な新しい発疹
2
髪の生え際や、体の中心に多く、手足に少ないのが特徴
3
かさぶたになるまで登校登園はさせてもらえません
発疹の出る場所と、様々(赤いもの、盛り上がったもの、水を持ったもの)が混在すること、
かゆみがあることが特徴です。幼児はあまり熱は出ず、大きくなると高くなります。
ごくまれに脳炎を起こすことがありますが、まず余病はなく、きれいに治ります。潜伏期は2週間から20日で、
伝染性があるのは、発疹の出る前日から、すべての発疹がかさぶたになるまで。
近年内服の抗ウイルス剤が使えるようになりました。
妊娠初期に罹感すると2%で先天性障害が起こるとされているので予防接種を。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
*
潜伏期は2-3週、伝染しやすいのは発症2日前から1週間くらい。感染はヒトから直接接触や飛沫でおこり、感染率は高いが、3〜4割は不顕性感染。
耳の下が腫れますが、おたふくかぜ以外の原因で耳下腺が腫れる病気もあります。耳下腺の腫れと発熱が主な症状ですが、年長児ほど症状が強い傾向があります。
睾丸炎を起こして不妊症になる、とか、難聴になるとか聞くことがあると思いますが、頻度の高いものではありませんし、
また年長ないし思春期からおこりやすいことです。髄膜炎を起こすことがありますが点滴などの治療を受ければ生命に関わることはまれとされます。
高熱、頭痛、嘔吐などが起こったら髄膜炎の心配があります。
手足口病
手・足、
口腔内の他、臀部などに
写真1
写真2のような赤黒い発疹を生じます。
水ぼうそうとちがって頭や体の中心には出ません。時にお腹をこわすこともありますが、数日で自然に治ります。口の中の症状が強い間は幼稚園などを休むことになっています。
川崎病 (MCLS)
熱が続くとき、医学の本などを見ると心配になることもあるでしょう。多い病気ではありません。心臓に急死の原因となるこぶ(冠状動脈瘤)ができることがある病気ですが、大多数は順調な経過をとります。川崎病という名前は人名で、地名とは関係ありません。
熱が5日以上続き、抗生物質が効かない、首のリンパ節が腫れて痛む、手のひらと足の裏が赤く「テカテカパンパン」に腫れる、口紅をしたような赤い唇、ウサギのような赤い目といった症状があればこの病気を疑う必要があります。
しっしん
とびひ (伝染性膿か疹)
水ぶくれができ、かゆくてかくと広がって増えていきます。 写真 化膿菌の感染によるものなので、適切な抗生物質での治療が必要です。「とびひ」というと幼稚園から休ませるようにいわれます。きちんと手当てできて、人にこすり付けたりすることがなければ休む必要はないので、「かき壊して化膿したところがあるので医者で見てもらっています」と表現することにしています。
みずいぼ (伝染性軟属腫)
幼児期には誰もがたいていなるもので、1年から1年半ぐらいで自然に治り、その後は免疫ができます。 写真(みずいぼ) 尋常性ゆうぜい(こちらはいわゆるいぼ) 入浴などを制限することもなく、放っておいて問題無いのですが、幼稚園などで、プールの前に見つけてくれるので、摘除(ピンセットでつまみ取る)しますが痛いので本当はしたくありません(近年シールのように貼る麻酔薬が出来たのでこれを使うとあまり痛くなく取れるようになりました)。自然に治るのを待てないもう一つの問題点は本人の皮膚上で移り、いっぱい増える(地方により百いぼと呼ぶ)のと治るまでに時間がかかるので、親が心配になることです。1ないし数個の内に適除してしまうのが一番よいと思います。跡は残りません。(小さな声で、、、自然に治るから、むしりとる医者は悪者、の様に天下の大新聞にかいていた大先生がいますが、中途半端に増えてから、ほかの皮膚科の先生が悪者役になっているのを知らないのかな?、、、)
粟粒大からマッチの頭くらいの柔らかい発疹です。水ぼうそうのように赤くはありません。よく見るとてっぺんがくぼんでいます。ウイルス性のもので、痛みやかゆみはありません。
予防接種
以下は医師の共通見解ではありません。多くの医師は、予防接種を受けた方がよいと説明しています。予防接種は強制されるものではありません、法律もそのように改定されました。判断するのは子どもを育てる者の責任です。日本では定期接種として、ポリオ、麻疹、三種混合、風疹、日本脳炎が行われています。アメリカでは三種混合、ポリオ、MMR、ヘモフィルスインフルエンザb型、B型肝炎の接種が推奨されています。
ポリオ(小児まひ)=経口(飲む)生ワクチン
効果が優れており、副作用も少ないワクチンです。2回(外国では3回の所も)飲みます
日本ではポリオの発生はほとんどないので飲む機会を逃しても心配する必要はありません。
東南アジア、インド、そのほかでは流行しているので出かけるときにはぜひ飲んだ方がよいでしょう。
三種混合(百日ぜき、ジフテリア、破傷風)
効果は優れていますが、一定の副作用が知られています。副作用の強いのは百日ぜきワクチンであるので、それを除いた二種混合か破傷風だけ、を選択できるとよいのですが、、、(百日ぜきには予防、治療が可能。ジフテリアは日本ではほとんどないので)
はしか
はしか自体が重い病気で、ひきつけやすく、余病も起こしやすいので予防するのが良いと思います。
副作用がないわけではありませんが、重大なものはまれといわれています。おたふくかぜ
おたふくかぜが髄膜炎や難聴、睾丸炎を起こす恐れがある、というのは事実であってもまれなことです。髄膜炎の項を参照。
風疹
小児の急性感染症の中では、最も予後のよい病気の部類ですが、妊娠中の女性がかかると、死産、流産、先天奇形の原因となることがあるのでうつさないように気をつけるのが大事です。このため1977年から中学生の女子に予防接種するようになっており、1989年から下にかいたMMRワクチンによる幼児への接種が始まりました。現在は単独の風疹ワクチンで、幼児、小学校、中学校(男女とも)が対象になっています。
水ぼうそう
この病気自体はそれほど恐ろしくありません。最近このウイルスに有効な飲み薬が出来ました。妊娠初期に罹感すると2%で先天性障害を生じるとされているので予防接種を(有効率は8割台)。
日本脳炎
この病気の発生は日本では現在ではまれですがアジア諸国では今もあります。割に副作用が強いようです。
1997年5月ワクチンの注意書きが改定されて、急性散在性脳脊髄炎(発熱、頭痛、けいれん、意識、運動障害など)を起こすことがあるとされました。
BCG
結核の予防効果が疑問とされています。結核の予防のためには、こまめにツベルクリン検査をして、陽性に変わったときに抗結核薬を使うのが米国などのやり方です。
インフルエンザ
インフルエンザワクチンによって流行を防ぐことはできないといわれていますが、インフルエンザにかかると重い症状を起こすこともあるので個人の防衛のために(特にお年寄りや子供)接種を受けることを考えましょう。
MMRワクチンなど薬剤について
はしか、おたふくかぜ、風疹の3種の生ワクチンを一度に接種できるようにしたもので、副作用(髄膜炎)が多く発生し、社会問題化しましたが、厚生省は確率が低いとしており(後に1300分の1と発表)本物の病気にかかった方が髄膜炎にかかる率が高いからやるべきだとの説もあり混乱していました。しかし、ある地域でのデータでは250分の1とかなり高率であり、その後使われなくなりました。
MMRワクチンが使われていた時期でも、医師によっては従来のはしかワクチンしか使っていませんでした。特に、小児に投薬をする場合、特別な病気でない限り、新しく開発された薬剤を好んで使うお医者さんは敬遠された方が賢明だと思います。薬の作用、副作用の内容、程度、対処法などがかなりわかっている、また使い慣れている薬を使うべきではないでしょうか。
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