ベル神父 街を行く
発行所  中央公論社
中公新書 
ISBN4-12-101277-1
本体価格 660円(消費税を含まない価格)
初版発行 1995年12月20日



ホームページ作成日付1998年8月11日


前書き
フランス人宣教師のベル神父は、来日してから三十年余り。 人生の半分を日本で過ごし、自分かどこまでフランス人 なのか、自らの感性にどこまで日本から影響を受けてき たのか、そういった問いかけに答えようとしたところか ら本書は始まった。日本の街に出て、電車、デパート、 通りで出会った人々や見たものを通し一言葉や文化、社 会について自在に思索をめぐらせた。1995年8月に 急逝した著者の、日本語で書いた最後のエッセイ。
目次
まえがき
言葉
フランス語にも漢文があったりして
語源で遊ばう!
名訳は迷惑
二つのヨーロッパと二つの日本
言挙げがきらい
歌の魔術
文化
なぜサルトルが驚いたのか
生は生ではない
文と武
言葉なくても文化あり
N oと言えない私
暴力のない世の中を
教養
人はみなユニークだ
ミルクか、それともレモンか
 博士募集中!
 錠と鍵
 風呂敷につつんだお中元
 「一般真理」は鎧か
かたちとスタイル
  東京オリンピック、野球とシャンソン
  川をさかのぼっていくと
  とかくに人の世は住みにくい
  したたかな「かたち」
  こだわり文化
  先生がなくなるとき
イメージ
  お見立てパートナー
  遠くから見る
  長く見られない
  摩周湖
  プラトンの三つのベッド   目に映る言語
  相対の雲を突き抜けて
ナルシシズム
  エスカレータを上がりながら
  大阪は夢を見ている
  青春は長い
  親を思う心
  芭蕉、そしてバン・ゴッホ
  笑いはナルシシズムの薬
空間
  ライオン、猫、そして人間
  人と人のあいだ
  思い思われ
  デカルトにさようなら
  本音と建前
  非常口
もの
  デパートからごみ捨て場へ
  贈り物の戦争
  ものと心
  言葉ともの
  ごきぷりの名付け親
  ものとしるし
ご飯
  専敬すべき米 
  国々の旅を聞かせて
  同じ釜のめし
  お米君の疎外感
  山と海、そして海の向こう
  和食はバリまで
  エスカレーターを上りながら
  大阪ほ夢をみている
会 話
  質問さん
  お相撲、漫才そしてニュース解説
  閉じた言葉
  花は咲く
  世界談話三景
  音になった欲望
  祈り
  楽しみ楽しませる達人--- ベルさんのこと 杉村昌昭